セール&リースバックで実現!住宅ローンを払えなくても住み続けるには

2018年12月20日(木)

住宅ローンを組んで購入した住宅に住み続けるなら、当然のことながらローンの支払いは必須です。ですが、諸事情で支払いが困難となった場合にも、以前と変わらず住み続けられる方法があればと、願った方も多いことでしょう。資金調達法として住宅以外にも活用されている「セール&リースバック」なら、そんな希望も叶えられる可能性があります。早速みていきましょう。

共同名義が運の尽き

55歳のWさんは、1人娘のW子さんが結婚したのを期に二世帯住宅を娘婿のDさんと共同で建てることとなりました。子世帯は1階を専有し3LDK、親世帯は2階の2LDKと完全分離型なので、総建築費は3,600万円。土地はWさんが先祖から受け継ぎ、これまで暮らしてきた土地を活用して建物のローンをBさんと半々ずつローンを支払うことになりました。
・建築費:3600万円
・Wさん1800万円
・Bさん1800万円
Wさんは頭金を1000万円と多めに入れた余裕のある計画を立てていましたが、Bさんはまだ若く少し大変な様子でした。しかし、W子さんとの共働きであり、それほど心配はいらないと楽観視していたのです。9年経ったある日、Bさんの浮気が原因で娘夫婦は離婚。しばらく返済も滞納していたようで、銀行からの一括請求の通知が届いていました。残金は滞納分も合わせて1500万円。
Wさんの返済は終了しており、あと1年半ほどで退職金も入るため、その時であれば一括返済できますが、現在は不可能な金額です。ですが、土地も担保にしていたため、このままでは土地ごと競売にかけられてしまうといった状況。BさんとW子さんの仲は非常に険悪なもので、とても話し合いができる状態ではありません。

旧友にSOS

Wさんの旧友は不動産系の会社に勤続40年、その道のプロといわれる人物です。飲みに誘われ愚痴混じりに現状を話したところ、「セール&リースバックを試してみては?」との提案を受けました。セール&リースバックは、売却人が売却相手から、その家をレンタルして住み続けるという方法です。住み続けることができるのならと、Bさんを呼び出し提案。Bさんも実は気にしていたようで、全面的に協力するとの答えを引き出すことができ、早速、売却相手を探すことに。旧友の持つネットワークを介し、応じてくれる不動産投資家と面談することができました。二世帯住宅の流動性は低く、9年経過しているため市場価値は1800万円。通常、市場価格の70~90%の価格で売却するため、残債務1500万円はギリギリのラインだったといえるでしょう。ですが、1年半にはWさんの退職金で確実に買い戻すことができるという確約があり、買い手を見つけることができました。現在は近隣の家賃相場に照らし合わせ、15万円の家賃を支払い暮らすWさん夫婦とW子さん。来月には退職となり、晴れてこの家を再び自分のものにすることができます。

セール&リースバックとは

ざっくりといえば、家を売却するけれど、家賃を払うことで変わらず住み続けられ、時期がくれば買い戻す契約のことです。売却時に売却価格、リース時の家賃・期間、再取得者などを話し合い契約を行います。
メリットはなんといっても、
・住み続けられる
・買い戻し特約があり、確実に再取得が可能
・周囲にバレない
・保険や税金など維持費が不要
という点が挙げられます。売却価格は前述の通り市場価格の70~90%と低く設定されるというデメリットはありますが、上記のメリットがあり、投資家にそれほどの利益がないため仕方がありません。リース時の家賃についても事前に契約しますが、近隣に相場が上限です。しかし、買い戻し金額をプラスする場合など臨機応変な対応も可能。話し合いで決定していきます。買い戻しをする人に制限はなく、個人はもちろん法人でも構いません。

備えが肝心

無事に退職金が入り、買い戻しに成功したWさん。売却時にBさん名義は外れ名義変更も済んでおり、もう不安要素もありません。後は、1階で1人で住んでいるW子さんが再び幸せを掴んでくれるのを待つのみといった落ち着いた心境です。老後の計画も狂ってしまったため、引退ではなく嘱託として、再び働き出しており悔やんでいる暇はないのでしょう。共同ローンは心強い反面、お互いに未来が分からないのが怖いところ。信じることも大切ですが、もしもに備えて知識を蓄え、リスク管理を行って行くことをおすすめします。

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