住宅ローンの二重ローンと借り換え、あなたならどちらを選ぶ?

2018年12月25日(火)

”家は一生の買い物”なんていいますが、人によっては2つや3つになる場合もあるでしょう。この時、問題となるのが資金源です。一括で購入できないなら、2重ローンや借り換えなどを検討するべきですが、果たしてどちらが適しているのかご存知ですか?選び間違えると大きな負担を背負い込むこととなるため、慎重な判断が必要です。ここでは実例を交えつつ、二重ローンと借り換えについてお伝えしていきます。

第一のローンは20年前に組んだもの

第一の結婚は20年前、すぐに理想のマンションと巡り合ったため住宅ローンを組んで購入したKさん。すぐに子供も生まれ幸せでしたが、妻が仕事に復帰したことでバランスが崩れ仮面夫婦になり、子供が中学生になるのを期に離婚をしました。マンションには妻子が住み、Kさんが養育費代わりに月々15万円のローンを支払うことを約束し別々の道を歩むことになったのです。その後、縁がありkさんは10歳年下の女性と再婚。新しい奥様は賃貸ではなく都心に近いマンションの購入を希望しています。kさんは比較的高収入なので、無理のある金額ではありませんがネックになっているのは最初の住宅ローン。「最初のマンションのローン残額 + 新しいマンションのローン」と2つの支払いをするということなので、銀行の審査も厳しくなり、望みが薄いというのが現状です。納得がいかない奥様に事情を話したところ、「詳しい人に聞いてみよう」と、不動産業者に相談することを進められました。

借り換えという提案

奥様がマンション購入の相談をしていた不動産業者で相談したところ、進められたのは「借り換え」。Kさんが2重にローンを組むのではなく、借り換えて妻名義で新しい住宅ローンを組むという提案です。元妻は公務員として働いており、収入も安定しているので彼女にローンを組んでもらい、養育費としてこれまで通りの金額を払うことで丸く収まるのでは?という言葉に目からウロコが落ちる思いでした。またこれで元妻が連帯保証人ではなくなるため、関係が薄くなるのも奥様には嬉しいポイントとなるようです。即、元妻に提案したところ、これまで通りの金額を毎月支払ってくれるなら問題ないとの回答をもらい、公正証書を作成し実行に移しました。その後Kさんは奥様と相談し、マンションを購入しましたが、年齢を考慮し当初よりも手頃な価格帯で負担を減らし、何かあった時にも十分に暮らせる生活設計を行いました。

二重ローンがダメで借り換えがOKな訳

住宅ローンは年収だけでなく、
・完済時の年齢
・これまでの健康状態
・勤務先
・勤続年数
・これまでのローンやカードの返済履歴
といった多角的な視点で審査されます。ローンの限度額の目安は、年収に対して住宅ローン返済額が占める割合である「返済負担率30%以下」までが鉄則です。Kさんの年収は1200万なので、年間返済額は400万円。月々およそ33万までとなり、最初のローンが15万円なので新しいローンは18万円が上限となります。また、現在の年齢が50歳ということで35年ローンを組んだ場合、完済時は85歳。通常は70~80歳までに完済するよう計画を立てるため、この点でも不利になってしまいます。また、最初の家には住宅ローン控除は適用されず、税制の面でも不利に。売却を希望しているなど期間限定の場合、問題は少ないですが長期間二重ローンを組むのはデメリットの多い方法といえるでしょう。
借り換えとは、これまでの金融機関とは異なる金融機関で新くローンを組み、現在の返済しているローンを一括で返済するという方法です。
・残高1000万円以上
・返済期間10年以上
・金利差1%
というのが、ローンの借り換えの目安となります。Kさんの場合、残高はおよそ1000万円で返済期間は10年以上ですが、金利差はほとんどありません。借り換えるための保証料や融資事務手数料として50万~100万円が必要なため、少々足がでてしまいますが今回の場合三方が丸く収まるということで決断しました。

ケースによってベストは異なる

新しいマンションで新生活をスタートさせたKさん。これまでの胸のつかえが下りて楽になったと喜んでいました。今回のケースは年齢的なことや元妻にしっかりとした収入源があったことで実行することができたケースです。住宅ローンは年収だけでなく、それを取り巻く要因によって結果は大きく異なります。ローンを組む際にはその基準について知っておくと、より自分にとってベストな選択ができるでしょう。

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